なつく仔猫の
育て方
〜ブリーダー歴30年以上!ベテラン師匠直伝〜
1.お迎え後の生活
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🌼ブリーダーの室温がどのくらいであったのかを聞いておく事も大切です。急な温度変化は禁物です
当舎の飼育環境状況=常に湿度40%にしています。夏季の温度設定は25~28度/冬季は24~26度、サーキュレーターを使用して上下の温度差をなくし、猫のいる床付近もおよそ設定温度になり、省エネにもなります。猫に直接の風が当たらない工夫も必要です
新しい環境を仔猫はどう思っている?
🌼新しい環境(空間/飼い主様/先住動物)お迎えされた猫ちゃんは全てが知らない世界ですね
広い空間におかれた時、今まで感じた事のない恐怖心が湧き上がり、ストレスならびに以後の生活に影響を与える事になるかも知れません
新しい環境内に早くにテリトリーを作る事が大事だと思います(以下参考例)
警戒心を解く為の大事なケージ生活
🌼そこで、迎え入れた日から全ての生活がケージの中で出来るよう事前にセットし、更に前面以外のケージ面を一時的に塞いであげるといいです(防衛範囲が少なく、ストレスの軽減になります)
🌼湿度が高くなる事を避け(熱中症の危険性があります)、逆に湿度が下がり過ぎるとウイルスが活発になり風邪を引きやすくなり事を気に止めていて下さい
🌼猫は狭い空間を好む場合もございます。早くに自分のテリトリーを作ってあげる事で新しい場所への安心感が少しずつ出てきます。最低3日間以上ゲージ内でのワンルーム生活をさせ、あまりのぞき見(猫はガン見されるのを恐がります)をしないであげて下さいませ
🌼飼い主様は、食事/お水/おトイレ掃除などのお世話、トイレの失敗の無いよう配慮しつつ、猫じゃらしなどで遊んで、スキンシップをとってあげて下さい。仔猫の緊張感もほぐれてきます
※良くある行動に...全面ケージをよじ登ったり、外に出たがる行動をしますが、これは外に出て遊びたい訳ではありません。 距離感が解らずケージから出て、生まれ育った安心出来るお部屋が直ぐ近くに有ると思い、育ったお部屋に戻りたい一心での行動です。勘違いしないであげて下さい
"新しい環境は、飼い主さんは自分に対して何もしてこない安全な人である事、自分の安心できる環境である事を認識できる大事な期間だと思います
充分に時間をかけ焦らず対応して下さい。見極めは飼い主様のご判断となります"
先住動物がいる場合の対面のさせ方
🌼先住動物がいる場合、飼い主様の充分な配慮が必要になり、ケージ生活は長くなるかもしれません。新入りちゃんをケージ内に、先住とケージ越しでの対面飼育をして下さい。喧嘩に発展はしないのは、大事なことです
猫という動物は、中には最初の出会いの嫌な出来事で生涯仲良くなれない事も有りますのでご注意下さい。この場合も見極めは飼い主様に判断して頂く事になります
トイレ習慣のつけさせ方も、ケージから
🌼ケージ飼育での数日間で、トイレの習慣付けができる様になります
(猫は、学習させる生き物です。トイレに関しては、猫の本能を利用した環境条件をつくれば良いだけの事と思います)
決まった場所にトイレがあり、そこでトイレをする事を繰り返す事によって、ケージから出す時が来ても自分からケージ内のトイレにしにいく様になります
ケージからの解放生活
🌼数日後、様子を見て扉を開放して下さい
元気に飛び出してくる子もいれば、恐る恐る出てくる子もいます。探検行動が始まり、色々な所を確認して歩きます。この時、こわくてこわくてたまらない状況になる子もいます、ケージ内にいつでも帰れる様に、扉は閉まらない様工夫してあげて下さい
トイレ/お水/フードもそのままで移動しない方が良いと思います。最初のテリトリーの場所は、仔猫にとって初めて出来た1番安心できる場所になっているからです。人でも慣れた空間が心地よく安心できる様に、仔猫も同じなのです
猫ジャラシなどで遊び、楽しいものにて気をそらせると、遊びに夢中なりますね。いきなり捕まえて抱っこするよりも、自由にしてあげて沢山遊んであげるようにしてあげて下さい
猫ちゃんから擦り寄ってくるのが理想的です。猫ちゃんが心を開き、飼い主様を(ママ/パパ)と認知してくれるまで待つ方が良いでしょう。
猫ちゃんは心をまだ開いていない相手にしつこく触られる事をとても嫌います、かまい過ぎると...イヤがって逃げ、さけられる様にもなってしまう事があります
2.猫とのコミ二ュケーション/スキンシップ
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🌼猫ちゃんは、心を開いてない相手に対し首より下を触られるのを、恐がったりする事があります。1日の中のこの時間はと決めて、猫とのスキンシップをしましょう。好むおやつ/チュール等、お腹の調子に影響の無いよう加減し、用意して下さい(与えすぎはウンチが軟便になる為、禁物)
🌼例えば、”スリッカーでとかすのを嫌がる”などの場合は、手のひらなどにチュールを少量出してなめさせてあげる
舐めてる時、最初はスリッカーで一撫でする位とし、これを何度も繰り返し、毎日繰り返し、徐々にあちこちとスリッカーで撫でる場所を変ていく
猫は、”スリッカーで撫でられると同時にいい事が有る”と学習し、嫌がらなくなります。必ずほめてあげて下さいね
これを応用して、必ず1つずつクリアしてから、他の事も挑戦してあげて下さい
コツは、”念入りに”は駄目です。”嫌がる前に辞める”を心がけましょう!
3.猫の食事と管理
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猫は肉食動物
🌼猫ちゃんは本来狩猟動物で、生肉等を食べていた、肉食動物
生肉を食べる事は免疫力を高めるともいえますが、猫ちゃんを飼われる時、中々害の無い(寄生虫/その他)生肉を与える事に勇気がいるのが現状ですね。新鮮な生肉があれば与えるのも良い事です(鹿/牛肉/馬肉等=免疫力UP。ただ急に生肉を与えられると下痢をおこす事もある為、食事内容を変える時には注意が必要です)。トキソプラズマ原虫にも注意です!
🌼ブリーダーの殆どは、猫ちゃんにドライフードと、その他ウェットフードも与えています。柔らかいフード(ウエット)を主食とすると、ドライフードよりも歯石等が付きやすいというデメリットがあります
歯石が沢山付いてしまった場合、獣医師により全身麻酔をかけてスケラーにて取り除く事があります。歯磨きの習慣(学習)付けするのも良いですが、難しい場合が多いです。日頃から歯石がつきにくい食事習慣も大事だと思います
手作りの食事の場合も、猫の必須栄養を学んでからにしてあげて下さい
食べ慣れたウエットフード作りも必要
🌼猫ちゃんによっては食べた事のない物に非常に警戒し、絶対に食べない子がいます。ですので全然ウェットフードを与えなくても食べられない子に育ってしまいます
匂いで判断しますので、日常の中の食べ物だと解らせておく事も良いですね。冷たい缶詰はレンジにて人肌に温めてあげて下さい(匂いもUPします)
生活の中でお薬投与が必要な時、食べ慣れたウエットフードに入れて飲ませる事も可能になります!
チュールはウエットフード?
🌼昨今チュールの与えすぎで、尿路疾患になる子が多いとの噂を聞きました。すでにチュールも尿路対策品が有るとの事です。チュールはウエットフードとは違うと思いますので与え過ぎに注意して下さい
沢山飲んでほしいお水!
🌼猫は通常お水を飲むのは、食べたフード(ドライ)を消化する為に飲むぐらいです。又、猫は体では汗をかかず、唯一汗をかくのが肉球部分!体内の代謝がオシッコに行く為、非常に尿酸値が高く、尿路疾患(結石)になりやすい動物です
もっと水を飲んで沢山オシッコしてほしい動物なんです。お水は飲みたい時に飲める、オシッコ等も我慢させる事のない環境にして下さい。更に強制的な水分補給にも効果ありますので、ウエットフードも時々与えて下さい
(冷たいお水が苦手な子や、特に冬場は人肌ぐらいのぬるま湯にしてあげるとお水を飲む様になる子もいます)
この尿路疾患にはフード成分のマグネシウムも影響を与えます。マグネシウムの含有量の多いものは比較的安価なものが多いようです。又、ミネラルウオーターは絶対与えない様にして下さい!
4.猫の脱走対策
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🌼猫ちゃんの脱走について、野外には色々な危険が沢山あります。交通事故/毒物の摂取/連れ去り(誘拐)/喧嘩による怪我/病気の感染等が考えられます
必ず、ご家族様全員が脱走防止について策をお決め下さいませ
多い脱走例は、外室からお住まいに入る時、ドア裏に潜んでドアが開いた瞬簡走り出る事があります
※当舎は脱走防止用の柵も、夫がDIYで手作りしております。お部屋の間取りなど教えて頂ければ、DIY柵のアドバイスなどもお受け出来ます。ご相談下さいませ(当舎で仔猫をお迎えされたお客様のみ対応しています、ご了承下さいませ)
5.適正期の去勢と避妊
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去勢と避妊高まる「手術の理解と認識」
🌼近年、未去勢/未避妊からの多頭飼育崩壊が社会問題となっています!
猫は繁殖力の強い動物です、手術せずに放置した場合...計算上1頭の♀から1年後に20頭以上、2年後には80頭以上に増えるといわれています
他にも発情期の問題行動として、男の子も女の子も”マーキング/スプレー”があります
♂も♀も去勢/避妊手術をしないで発情や性成熟となった時、家の周りの野良猫も含め、異性を求めます...これが叶わない時、それは心身に負担がかかるぐらいの大きなストレスとなります
これが度重なる事は、ストレスをどんどん増やしていく事になってしまい...猫が異常行動を起こすほど、つらい状態となるのです
大きな声で鳴いて家中を徘徊したり、異性を求めて外に出たがったり、普段は大人しい子でも、問題行動をとる様になります
去勢/避妊手術を適切な時期に行えば♂も♀も変わりなく穏やかに生活でき、問題行動を回避できると言われています
手術により回避できる病気もあります!
個体差も有りますが、6~7か月ぐらいで手術を推進しています。早期手術を可能としている獣医さんも存在している様です
その子にあった適切な時期は、獣医さんとご相談して決めて下さい
まれに、手術をしても問題が行動回避できない子もいる様ですのでお伝えしておきます
女の子は早い子で、6か月から発情を起こします。男の子の方が性成熟が遅いです
こんな事にならない様に...
🌼去勢/避妊手術をしないでマーキング/スプレーをする様になってしまった場合...あわてて手術をしても、癖として残ってしまう子もいれば/しなくなる子もいます、どちらになるかは判りません
是非、適切な時期の手術をお勧め致します!
獣医選びは慎重に
🌼獣医(病院)の技量は全て同じではありません。手術を依頼する時、色々な情報により選択する事をお勧めいたします。(”マーキングを始めたら手術しましょう”と言う獣医様も居るようですが、当舎ではその様な獣医師さんは選びません)
去勢/避妊手術によるメリット
- 性的ストレスがなくなる
- 寿命が延びる傾向にある
- 望まない妊娠を避けられる
- 発情期のストレスから解放
- 子宮の病気/乳がんの予防
- 飼い主様のストレスも解消
- 肥満傾向になるが、適切な運動と食事療法で問題はありません
- 男の子は、膀胱炎になりやすくなる子もいる様なので、普段から水を飲む量に注意して、サポートフードへ切り替える等して下さい